高知東クリニック

脳外科・内科 高知東クリニック│高知県南国市篠原161番4

医療コラム

2017年7月

脳梗塞の前駆症状(一過性脳虚血発作)

一過性脳虚血発作という用語をご存じでしょうか? 医学的には脳梗塞の前駆症状として認知されていますが、一般的には広く知られているとはいえないようです。片まひ(半身の力が抜ける、弱くなる)、言語障害(言葉が出ない、出にくい、ろれつが回らない)、片側の視力障害、視野障害(視野が欠ける)、平衡障害(目まい、ふらつき)、広義解釈の場合には意識障害が出現し、24時間以内に完全に回復することを指します。実際は数秒から数分程度で回復することが多く、これが繰り返し起こることもあります。

以前、ある政治家がインタビュー途中で言葉を発さなくなり、数秒後に再び話し始める映像が流れたことがありましたが、この政治家は後日、脳梗塞で倒れました。この場合、言語障害という形の一過性脳虚血発作に襲われていたと考えられます。

一過性脳虚血発作は脳梗塞の前に必ず起こるというわけではないのですが、出現すれば、それは重要な危険信号ですので、この段階で専門の医師に相談することが大切です。

 

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