高知東クリニック

脳外科・内科 高知東クリニック│高知県南国市篠原161番4

医療コラム

2018年1月

頭部打撲による頭蓋内出血について

今回は三つの代表的な外傷性頭蓋内出血について述べます。まず頭部打撲後24時間以内の頭蓋内出血では、意識障害、まひ、言語障害などを発症する①急性硬膜下血腫②急性硬膜外血腫があります。①は脳表の動静脈が外傷時に損傷し出血、脳を圧迫します。脳挫傷という脳の傷を伴っていることもあり重症です。②は頭蓋骨骨折を伴うことも多く、脳を包む膜や頭蓋骨内の血管が損傷し出血、脳を圧迫します。②では最終的に重症化する例でも、最初は意識のいい時間帯のある場合があり注意が必要です。①②とも脳外科手術で救命を必要とすることがあります。一般的には①の方が重症です。

次に頭部打撲後1~4カ月経過してから頭痛、まひ、認知症状、言語障害などを発症する③慢性硬膜下血腫という出血があります。これは高齢者に多く、手術を要しても危険の少ない、血を抜く手術で治ることが多い出血です。

頭部を打撲したときは自己判断せず、専門の医師にご相談ください。

 

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